京都竹カフェ|イベント報告

京都竹カフェ 放置竹林対策にかかるプラットフォーム

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2011年7月21日(木)リレー講演会
「竹と森林生態系の変化と環境への影響(CO2、防災など)とあるべき姿」
・講師: 独立行政法人森林総合研究所 関西支所 研究調整監 鳥居 厚志さん

今年度の第1弾は、森林・林業・木材産業に係わる研究を発展させ、国土の67%を森林が占める日本を支えて行くための先導的機関を目指す独立行政法人森林総合研究所から鳥居厚志さんをお呼びし、竹林と森林生態系の変化、そしてその環境への影響という幅広いテーマについてお話いただきました。
 まず、竹の予備知識を説明いただきました。


まずは、タケの仲間について。竹はイネ科タケ亜科に分類され、世界、主にアジア、南北アメリカ、アフリカに100属、1000種が存在しています。タケ類、ササ類、ネザサ類、ホウライチク、シホウチク、オカメザサ、ヤダケ、カンノンチク…など様々な種類がありますが、その中でも、タケはサイズが大きいのものを差します。
次に、生理的特徴についてです。タケのサイズは樹木(高木)並み、生活スタイルは草本型ですが、棹は木質化して堅く、中空で節があります。発筍年に伸びた高さでサイズが決まり、翌年以降は伸びないし、太りません。ただし、葉が入れ替わり、また地下茎の分岐で増殖をします。そして開花周期は長いことが特徴です。
そんな竹の炭素蓄積量…二酸化炭素を吸収して固定する量ですが、立派な森林よりは少ないけれど、雑木林や若い人工林よりは多いのだそうです。

 日本の竹の履歴は、マダケについては有史以前からの在来種ということがわかっています。そして、モウソウチクは、1600?1700年代に中国から渡来した外来種です。帰化植物としては珍しく広域に分布しており、また森林に侵入する種は極めて稀だそうです。その生命力の強さがよくわかりますね…!

 統計上の面積については、確実なデータはないのが現状だとのこと。林野庁による森林簿上の面積は50年間変わらないのですが、生産竹林面積は確実に減っています。この2つは重複しており実際の正確な数値はよくわからないそうです。その他の統計では、2004年に日本森林技術協会の調査による竹林面積は国土面積の1%未満とのデータがあります。これは林野庁の統計より少し多いくらいです。実際に目で確認できる竹林の増加は明確なので、放置竹林増加は統計には反映されにくいということがわかります。

 放置竹林の拡大理由は1975年まで人為的な植栽によるもので、その後の拡大は自然なものです。拡大の速度は、地形は関係なく1年で2?3m。
拡大の背景としては、里山全体に人手が入らなくなり、タケノコを除去しなかったり、竹の林地への侵入に無頓着だったりすることが上げられます。タケノコは成長するのに光が必要ないためぐんぐん育つのに比べ、雑木は光がないと育たないため負けてしまいます。その中でまた、水分を巡る競争や、群落内の暗さ、竹が物理的摩擦に強い事、落葉層が厚くて他の木の芽が育てないことなどが原因となり、竹林では他の植物が駆逐されてしまいます。この竹林の拡大が長期的に続くかどうかに関しては、自然消滅の例がないことや林床に他の樹種がないこと、周囲に極相種の母樹がないことなどもあり、その可能性が高いといえるようです。

 拡大の影響は、蚊の大量発生や沢の水枯れ、根の増殖によるアスファルトや家の基礎の破損、景観の変貌、がけ崩れのリスクの拡大、そして生物多様性の貧困化があります。
反対に好影響としては、地震の際の避難地になるとか河川敷で決壊が防げるとかを除けば、有り余る身近な資源として利用ができれば竹林拡大は好ましいと言えます。伝統的な素材として、食物として、竹炭・竹粉や飼料として、バイオ熱エネルギーとして、高機能素材の原料として…様々な利用方法が考えられます。しかし、伐採・搬出のコストの高さが弊害としてあり、経済的に見合わない現状があります。その際、竹林整備で搬出されたものではなく、マスとして多量に利用するために皆伐すればどうかとの案もありますが、実際、パルプやエネルギーとして木材に代わり本格的に利用するとなれば、コスト高だけではなく、総資源量では木材と比較して圧倒的に少ないこと、竹林が点在していること、流通ルートの整備が必要な事など、様々な問題が出てきます。

竹林を邪魔だと思う見方に対して、竹林を消滅させるには地下部ごと除去するなどがありますが、容易ではありません。資源の宝庫である竹林は維持して、拡大を防ぐ事がベスト。筍を採る、物理的な障壁を設置する、牛を放牧してタケノコを食べさせるなどの策が考えられますが、個人レベルでの実行は楽ではない…それが、竹林の拡大が社会問題になる理由だといえるとのこと。

市町村役場では、竹林拡大に起因する個人レベルの苦情に対して「お気の毒ですが、ご自分で何とかしてください」といった対応が精一杯という現状もあります。公益レベルの苦情に対しては、役場では処理できないため問い合わせが巡り巡って学術機関や独立行政法人へまわり、「竹林の公益的機能評価」などの研究ニーズとなり、また具体的な伐採事業に関しては、拡大抑止策や利用法と管理法の開発などの研究ニーズが生まれる、という状態だそうです。

竹の生態的な特性から放置竹林の現状、対策まで、網羅的なお話を伺いましたが、その締めくくりとして、「利用こそが、最大の拡大防除策」という言葉をいただきました。竹の様々な側面を踏まえて、放置竹林の問題解決に、“利用の創出”で取組んで行きたいですね!

鳥居さん、どうもありがとうございました!

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  • 長岡京竹あそび

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2011年2月17日(木)

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